新マンガ日本史 ６号

今回の物語は阿倍仲麻呂。仲麻呂は日本人も漢人も同等の人間という信念をもって世界史上最強クラスの官使登用試験“科挙”に挑み、見事合格し、唐の官人となる。だが、唐にとっても無くてはならない人間になったときに彼にとっての愛すべき故郷、日本は遥かに遠き国となった。自分の夢とはまったく違う仕事を真剣に取り組んでいると二度と後戻りはできず、自分の夢を取り戻せない場合がある。夢を追いかけて、最後は故郷から遠くから離れた地で骨を埋める人。遠くで故郷を思う。心の中に故郷はある。それにしても、科挙の試験そのものをマンガで取り上げたのは初めてかもしれない。結構貴重です。