眠れなくなるほど面白い図解物理でわかるスポーツの話

内容は、他の類似書籍と似たようなものです。というより、より面白く、参考になる書籍は少なくありません。ですから、眠れなくなるほど面白い、、、という内容ではありません。『眠れなくなる』は、誇大宣伝といえるでしょう。いくつかの計算式と計算法が書かれていますが、現象には必ず例外がありますので、一概に著者の方法が正しいとはいえません。人体と物理との間にある多様性については、運動は単一のフォームで行われているわけではないので、人体の動きの多様性と力学との連関性を、もっと紹介すべきです。これが『正解』という硬直した思考で書かれている本書は、運動の実践では、あまり役に立たないでしょう。著者の指向は、衣服や道具といった、限定された力学に特化した思考です。人体の可能性を軽視した思考法であると考えられます。