経済原論―基礎と演習
本, 小幡 道昭
によって 小幡 道昭
4.6 5つ星のうち 6 人の読者
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内容紹介 マルクス経済学を初学者向けに解説するテキスト。東京大学で長年にわたって経済原論を講義してきた著者が、ユーモアを交えた記述で「資本論」とその基礎理論を平易に説明する。150以上の問題と解説も掲載し、試験対策にも役立つ一冊。 出版社からのコメント マルクス経済学と聞いて「懐かしいね」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。さらに本書の目次を見て、「昔の原論とちっとも変わっていないじゃないか」と思う方も多いでしょう。しかし著者は、本当は本書のタイトルを「ちょっと変わった経済原論」にしたかったのです。「ちょっと変わった」というのは、これまでの経済原論の教科書とは少し違うという意味ですが、それは、問題と解答がタップリ用意されていたり、文章が著者による語りかけであったりすることだけではなく、これまでの経済原論にはなかった資本主義の新しい捉え方(変容論的アプローチ)を提示しているということもあります。決して古臭くない、資本主義の功罪が問われる今の時代だからこそ学びたいテキストです。【担当編集者】 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 小幡/道昭 1950年東京生まれ。1974年東京大学経済学部卒業。1981年東京大学大学院経済学研究科退学。1984年東京大学経済学部助教授。現在、東京大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ファイル名 : 経済原論-基礎と演習.pdf
経済原論―基礎と演習を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
マルクス経済学特有の常用語をきちんと定義し、その上で論理展開しています。同じような趣旨のことを、違った言葉で何度も繰り返さない、といった点で、明晰なマルクス経済の本です。「社会的再生産」というときの社会的という語や、「対象化する」という語の定義や、「労働力の再生産」「再生産表式」などの意味するところが、きちんと説明されていて、長年のもやもや感が晴れました。まえがきはとても秀逸です。 抜粋・省略して、引用すると次のようになります。「知的モノ心がついたころから、この経済原論という建物は、とても気になる存在だった。」「どうもこの建物には、もともと、いくつもの窓やベランダといった、開口部があったらしい。 それを、いつもころか、誰かが丁寧に塞いで入り口一つの閉じた空間にしたようだ。 おかげで建物は堅牢そのものになった。でも、なんだかモノ足りない。 それであるとき試しに、漆喰をはがして窓をちょっと開けてみた。 するとミシミシいって建物全体が動いた、ように思えた。 こんな私を建物の住人たちは『建物を壊す気か』とたしなめる。 しかし、この建物はもともと柔構造になっている。そんなに簡単に壊れはしない。」「本書は、ちょっと風変わりなところはあるものの、いままでのマルクス経済学の経済原論を、自慢ではないが、一歩もでていない。 直しはしたが、正真正銘の焼き直しだ。 使用した建材はすべて、大正時代に輸入されたマルクス社製の『資本論』の純正品で、ほかの建物からとってきた部材はまじっていない。 た だ、傷んでいるところは私が補修しピカピカに磨いておいた。」副題に「基礎と演習」とあるように、囲み記事で演習問題が随所にあり、巻末には解答までついています。マルクス経済学の演習書、しかも解答付きなんていうのは初めて見ました。本文も、常套句、難解な言葉、言い回しで誤魔化していません。意味のないところは意味がないとはっきり言いってます。長いことマルクス経済学に抱いていた 押しつけ、固定概念、を感じません。従来のマルクス経済学のイメージからいうと異端だと思いますが、排除されずに、東大経済学部の教授職にあることは驚きです。相当、優秀なんだろうと思います。現在のマルクス経済学の状況を考えると、孤軍奮闘という悲壮感も感じます。他人事ながら、別の分野に進んでいたら・・と考えてしまうこともあります。
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